日本手品に浮かれの蝶というものがある。
紙で作った蝶を扇子の風でもって扱うご存じの奇術だ。
浮かれの蝶は初代柳川一蝶斎が完成させたと聞いている。
源氏物語の口上に沿って、大変華やかに構成されている。
胡蝶の舞というのは一陽斎正一という人が伝えていたとされる。
しかし養老派の手も残されている。養老は一陽斎よりも古い。そして原理的にはもっともっと昔に存在していてもおかしくない。
養老の前は鈴川派だ。瀧五郎の前名が鈴川春瀧だったから鈴川派。
鈴川派は滝川の流れから来ていると記録されている。
滝川正太郎は安土桃山時代の人だ。
胡蝶の舞は安土桃山時代からあるのか・・・?
口上などがまとめられたのは江戸後期かもしれないが、「蝶の使い分け」という名前か何かで安土桃山時代に演じられていたかもしれない。
タイムスリップできるなら、胡蝶の時代を除いてみたい。
そんなことを思いながら蝶に想いを馳せるのです。
おわり
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