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瀧之丞の会を終えて


7/2(土)に開催されました。

瀧之丞の会は3月に予定されていたのが中止され、小規模な会は行われましたが今回のように開催されるのは襲名後初



養老襲名後として下手なことはしたくないという気持ちで今あるベストで臨む会にしようと心がけました。



オンタイムで開演

まずはマジックです。30分の構成

今回舞台に出るのは僕と七華だけです。

裏方も一切なし。音楽も自分たちでやらなければなりません。頑張って参りましょう。



それでは開演

ステッキが鮮やかなシルクに変わり、ファン&ミリオンカードの手順です。

ファンカードは上口龍生さん指導の手順、ミリオンカードは師匠の北見マキにとことん指導された流れです。

師匠はファンカードがあまり好きじゃなかったようですが、僕は好きな手品です。ミリオンカードは手品が好きな人は皆憧れる演目です。

僕が若い時にコンテストで賞を取った時もやはりカードが手順に入ってました。

曲はバッハのブランデンブルク協奏曲

クラシックを使うマジシャンは少なかったですが僕は26歳の時にピアノ曲はじめ夢中になり、今回のようにクラシック曲を多用してます。



続いてシガレット&四つ玉

始め四つ玉だけの予定でした。

プリアラで龍生さんのショーを見ておおいに刺激を受け、シガレットを足しました。島田先生の手順を基にしてます。

四つ玉の手順も龍生さん指導の天海式に改めました。

こちらは現代的なムードがある曲で。



スライハンド手順のラストはメリケンハット

昔は色々なマジシャンがやっていましたが今若いマジシャンでは東京トモ君が得意としてるくらいです。彼は僕の和妻くらい熱心にメリケンハットに取り組んでいるので、僕が演じるのも気が引けるのですが彼は会う度に色々とアドバイスをくれます。

最初に演じていた手順があまりにも宝箱の演技と近く、今回改めました。

これは北見マキが残してくれたノートの手順です。そのまま再現させていただきました。

シンプルですが良い手順だと思います。最初は物足りないかなぁ?と思ってましたがやってるうちにこっちの手順の方が好きになったくらいです。



ここでトークマジックに切り替わります。

挨拶は長すぎずサラリと次に進みました。



袖を通うカード

最近頻繁に練習していたマジックです。何故この手品に凝り出したのか自分でもわかりませんがカード1組あれば大舞台でも演じられる手品です。これはどちらかと言えば奇術愛好家の方が楽しめるような演目。

次回はこのパートを何か他の演目に差し替えようと思ってます。



マイザーズドリーム

コインプロダクションです。クラシックの手品でありコインの王様的マジック。

これ、シンプルですが難しいマジックです。

カードや四つ玉と違ってやることが単純なだけに演技力が求められる手品。

北見マキが得意としていたこともあり、とことん真似をしました。

ちょっと味付けをするためにターベルコースを参考にしております。

実はもう少し長い演技ではあるのですが、このマジックのみとちってしまいました。

原因はわかってます。道具は使い慣れたものを使いましょう・・・



前口上の後

ロープ切り

ロープの手品が好きですという愛好家は真に奇術が好きな方、と言われております。

“子供の時から好きだったマジック”という口上を入れて音楽に乗せて演じました。

師匠からもロープ切りは習ってますがこれは高木重朗先生の手順です。(北見マキは高木先生の弟子)

音楽に乗せてのロープ切りは松旭斎八重子先生の手順をリスペクトさせていただきました。



トリネタ

リンキングリング

合計10本のリングを使った手順です。

前半の繋ぎから改め、お客様の目の前での繋ぎ、形作り、全てのリングが外れる

この手順は演じて初めてその効果の凄さを理解します。

リンキングリングというマジックをとことん不思議なマジックとして追求された手順。

ユージンロウラントの素晴らしい考案です。




以上がマジックショーの構成でした。

30分構成でしたが終わって時計をみたら38分くらい経ってました。



今回のマジックショーは自分でも大好きなマジックで溢れてます。

学生時代に憧れて練習したカード、四つ玉

密かにタバコを買って練習してたシガレットプロダクション

大人になってから気に入ったメリケンハット

など好きで溢れてます。



演目に新しいものはありません。

全てクラシックです。

新しいトリックを追い続ける人もいますが、僕はこっちのスタイルが好きです。音楽も芝居も芸能も全て古典が好き。

クラシックな作品が現代に生きている喜びを改めて感じる第一部マジックショーでした。




第二部は和妻ショーです。

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